流通株式時価総額とは?算出方法と調べ方

by 管理人

少し前から東証一部に昇格するための時価総額基準引き上げが話題になっていましたが、「流通株式時価総額100億円以上になりそう」というニュースが飛び込んできました。

一時は時価総額1000億以上という話もでていましたが、それと比べるとかなり緩くなった印象です。

今後、東証一部に昇格する銘柄は減少はするでしょうけれど、東証一部昇格投資が絶滅するほどにはならなさそうですね。

流通株式時価総額とは

流通株式時価総額とは、簡単に言うと、時価総額のうち市場で「流通」している分のみ、つまり親会社保有分などをある基準で除いた額のことです。

ただし流通株式かどうかは、東証の基準がきっちり定められていて、四季報の浮動株とも異なります。

流通株式時価総額の算出方法と調べ方

では、公開されている資料を基に、流通株式時価総額の算出方法を確認してみましょう。

まず、流通株式時価総額は次のように計算できます。

流通株式時価総額 = 流通株式数 × 株価

次に流通株式数は、東証の資料 「流通株式に関する基準について」 に次のように書かれています。

流通株式数 = 上場株式数 - ( 役員所有株式数 + 自己株式数 + 上場株式数の10%以上を所有する者が所有する株式数 )

この式に出てくる「〇〇株式数」を調べられれば計算できそうですね。

これらは、企業が公表している有価証券報告書からある程度知ることができます。実際に「神姫バスの有価証券報告書」を例にひとつずつ調べてみます。

上場株式数

有価証券報告書「第一部 第4-1-(1) 株式の総数等」に、事業年度末現在発行数「6,172,000株」と書かれています。

役員所有株式数

有価証券報告書「第一部 第4-4-(2) 役員の状況」に、 所有株式数の合計「56,000株」と書かれています。

自己株式数

有価証券報告書「第一部 第4-1-(7) 議決権の状況」に、 所有株式数の合計「149,500株」と書かれています。

上場株式数の10%以上を所有する者が所有する株式数

有価証券報告書「第一部 第4-1-(6) 大株主の状況」を見ると、 10%以上所有する者はいませんので、この項目は「0株」ですね。

なお、該当者がいる場合は、上の役員所有株式数と自己株式数を重複してカウントしないように注意してくださいね。

流通株式時価総額

それでは、2019年12月24日の株価は3,995円なので、上の式に当てはめてみます。

流通株式数 = 6,172,000 - ( 56,000 + 149,500 + 0 ) = 5,966,500 株
流通株式時価総額 = 5,966,500 × 3,995 ≒ 238 億円

流通株式時価総額は238億円と計算できました。どうやら神姫バスは新しい時価総額基準も満たすことになりそうです。

さいごに

上の例では、説明のために細かなルールは記載していませんが、例えば10%以上所有する者であっても投資信託等の場合は「流通株式」として認められるといったルールなどもあります。

東証の公式資料で確認できますので、ご自身でも確認してみてくださいね。


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